言うまでもなく今オーディオ界隈で一番ホットなジャンルが完全ワイヤレスタイプのBluetoothイヤフォンです。
AirPodsから始まったこの新しいジャンルの製品はその手軽さからあっという間に一般ユーザーにも浸透して、Bluetoothイヤフォンの覇権を取った雰囲気すらあります。
接続がBluetooth故の弱点も抱えていますし、イヤーピースだけに全部のパーツを詰め込まないといけない製品開発の難しさもあります。それでも各メーカーが激しくしのぎを削るジャンルになっています。
そんな完全ワイヤレスイヤフォンをハイエンドイヤフォンを作るメーカーである「Noble Audio」が手がけるとどうなるのか。それを実証するのが今回取り上げる「FALCON」です。
Noble Audio製なのに「普通の」お値段
コアなオーディオファンでNoble Audioのポジションをご存じの方なら、FALCONの価格を見るとちょっとした驚きがあるかもしれません。
Noble Audio自体はハイエンドイヤフォンを製造するメーカーで10万円超えの製品がゴロゴロ。ですがこのFALCONは本格的にオーディオを指向した完全ワイヤレスイヤフォンとしては、むしろお手軽価格と言えそうなプライスタグを実現しています。
Amazonでは現在税込み1万8千円弱で販売されているのです。
ノイズキャンセリング機能は搭載されていませんが、より高価な機種がゴロゴロするジャンルの製品の中、本格オーディオを手がけるメーカーの手になる製品として注目に値するお手頃さになっていると思います。
(当然)音がいい
この製品の最大の特徴はやはりここになる気がします。
音が良いこと。
Noble Audioを立ち上げたジョン・モールトン博士は音作りにおいて「Wizard」とのニックネームをもらうほどの凄腕技術者です。そのNoble Audioが手がける製品ですから、お手頃価格のFALCONであっても手抜きはない、と言うことなのでしょう。
ただ物量でハイエンドのイヤフォンを作るだけではなく、より一般的な価格の製品でも上手にまとめ上げる技量を備えたメーカーと言うことですね。
完全ワイヤレスタイプのイヤフォンを探している方が音質も出来るだけ犠牲にしたくない場合には、製品選びの候補の一つに挙げるべき製品の一つです。
スペック
Noble AudioのFALCONはBluetoothオーディオSoCにクアルコムのQCC3020を採用しています。このチップは非常に低消費電力に作られていますので、完全ワイヤレスタイプのイヤフォンとして非常に長いバッテリー駆動時間が実現可能なのが大きな特徴です。
実際FALCONもイヤフォンのみで最大10時間の音楽再生が可能になっています。バッテリーライフが伸びてきたこのタイプのイヤフォンですが、今時点の平均的な駆動時間の倍ぐらいは使える計算です。
またプレイヤー側との接続システムはTrueWireless Stereo Plus(TWS+)に対応していて、左右のピースが直接スマートフォンなどと接続して遅延を低減、音切れも減らせる仕組みになっています。
実際FALCONの接続の安定性はかなり優れているようで、新宿駅のホームでも非常に安定したリスニングが行えるとのレポートがありました。
対応コーデックはSBC、AAC、aptX。iPhoneでもAndroidスマホでも高音質のコーデックが使えるのがうれしい仕様です。意外とないんですよね、AACとaptXを両立するBluetoothイヤフォンって。
またバッテリー内蔵のケースは、イヤフォン本体を3回充電可能な容量を持ちます。ケースと一緒に使えば最大40時間の動作が出来るようになります。
ちなみに充電時間はイヤフォンが1時間、充電ケースは1.5時間です。バッテリーケース側の充電用端子はUSB Type-C形状となっています。