一度使うとそのハンドリングの良さから手放せなくなりそうなのが今流行のBluetoothイヤフォンの一ジャンル、完全ワイヤレスイヤフォンです。
メジャーメーカー製の出始めのころは中身がオーディオ的にかなり本格的なものだったこともあり、価格が数万円コースと手を出すにはある程度気合いがいる製品達でした。
そんな完全ワイヤレスイヤフォンもすっかり市民権を獲得。ごく普通のイヤフォンの選択肢の一つとなりました。そしてそのジャンルにまた少し動きが出ています。メジャーメーカー各社から1万円程度で購入可能な比較的お手軽な製品の数が一気に増えたのです。
今回は完全ワイヤレスイヤフォンの1万円前後の製品を5つピックアップしてご紹介します。
ヤマハ TW-E3B
まずは老舗オーディオメーカーとして知らない人はいないであろうヤマハの製品。
実はイヤフォン・ヘッドフォンジャンルでは意外にも市場参入が比較的最近なのですが、ヤマハらしく手堅く音の良い製品を販売しています。
ヤマハブランドには3機種の完全ワイヤレスイヤフォンがありますが、その中でもエントリーレンジをカバーするのが今回取り上げるTW-E3Bです。
耳への負担を抑えるというヤマハ独自の音質調整機能「リスニングケア」を搭載するのが大きな特徴です。
Bluetoothイヤフォンで問題となりがちな接続の安定性確保のためには、クアルコムのTrueWireless Stereo Plusに対応することで改善を図ったモデルです。
価格は1万円程度になります。
JVC HA-A50T
JVCケンウッドがJVCブランドから発売するのがHA-A50T。
このモデルも1万円前後で入手可能なメジャーメーカー製品としてはお手頃価格の完全ワイヤレスイヤフォンと言えます。ですが、このクラスながら注目の機能であるアクティブノイズキャンセリング機能を搭載するのが最大の特徴と言えるでしょう。
多くのメーカーでNC機能は上位モデルの証、的なポジショニングが行なわれていて、この価格帯のモデルのこの機能が搭載されているのはなかなかに画期的といえます。
電車や飛行機での移動シーンでよりクリアな音で音楽を楽しめます。また、移動の際の疲労度にも結構違いが出ますよ。
音質面でも10mmと比較的大口径の振動板を持つダイナミック型ドライバーを搭載して、ゆとりのある再生を目指したモデルになっています。
JBL TUNE115TWS
オーディオに詳しいユーザーならビビっとくるであろうブランドのJBLからも手頃な価格帯の完全ワイヤレスイヤフォンが販売されています。そのモデルがJBL TUNE115TWS。
直営のオンラインストアでは7,880円で販売されています。
搭載されているダイナミック型ドライバーは振動板が小径の5.8mmのもので、入力信号への応答性を重視した音作りが行なわれていると思われます。
左右のイヤーピースを独立して利用可能なDual Connect機能がユニークです。
オーテク ATH-SQ1TW
オーディオテクニカからも1万円クラスの完全ワイヤレスイヤフォンが登場しています。
アクティブノイズキャンセリング機能を搭載してはいませんが、カナル型イヤフォンで気になる外音の聞きづらさを解消するヒアスルーモードがあるのが大きな特徴です。
外音を遮断すれば音楽はクリアに聞えるようになりますが周辺の環境の情報が伝わりにくくなり、危険回避などには大きくマイナスに働きます。駅のアナウンスも聞えなくなってしまいますね。
そういう観点では、イヤフォンの外音取り込み機能は結構重要なファクターになるユーザーも多いのではないでしょうか。
また、このモデルはカラーリングがちょっとおしゃれな独特の配色になっているのもユニーク。派手すぎないワンポイントになりそうなデザインの製品です。
FiiO FW1
非常にコストパフォーマンスが高いオーディオ製品を市場に投入し続けているFiiOからも完全ワイヤレスイヤフォンの1万円クラスの製品が登場しています。
この製品のユニークなポイントは音を出すドライバーにダイナミック型ではなく、バランスド・アーマチュア・ドライバー、BA型ドライバーを採用していることです。
自然な音の空間の表現が得意なダイナミック型に対し、BA型は音の繊細なニュアンスの表現や解像感の高さが一般的な特徴になります。そのあたりの違いが音の個性として表現されているか、ちょっと楽しみな製品でもありますね。
クアルコム製のオーディオSoCを採用してTWS+にも対応。接続の安定性にも期待が持てる製品です。
価格の方は9千円程度が想定されています。