僕は10年来のX JAPANの大ファンで、ライブにはよく参戦しています。(熱く語った記事はこちら:なぜこれほどまでにX JAPANの音楽は世界中を魅了するのか)
2009年から開催されるときは必ず参戦していましたが、2015年の横浜アリーナのコンサートで初めてのトラブルに見舞われました。
若いから難聴なんて平気!と思っている方が僕を含めて絶対に多いと感じており、フェスやライブによく行く人に注意喚起をするために今回体験談をまとめます。
X JAPANの2015年横浜アリーナコンサートは、人生で一番疲れたライブだった
高校時代もバンド活動をやっていた僕は、ライブ後に耳鳴り(耳がキーンとした感じ)をよく体験していました。
しばらくすると治りますし、問題無いかなと思ったまま大学時代・社会人と年を重ねて今回のライブに参戦しました。
若い時のライブ耳は比較的早く治るけれども、蓄積すると「音響外傷」に
X JAPANの復活後初(実に20年ぶり)の全国ツアー開幕とあって、会場もメンバーもすごい熱気でした。
これまでで一番曲がみっちり詰まったライブで、最初2時間ほど楽曲が続いて休憩する時間(耳を休ませる時間)がありませんでした。
休憩に入った瞬間、フラッとする感じがあり何だろう?と思っていたところ、耳が詰まった感じに。
疲れか…と思って座って待っていましたが、一向に治る気配も無くライブは3時間半続きました。
その後、家に帰っても耳の詰まった感じは治らず、調べてみると「音響外傷」という症状に相当すると分かりました。
「ディスコ難聴」とか「ロック難聴」と言われる音響外傷
ディスコなんて単語は久しぶりに聞きましたが、音響外傷は随分昔から知られている内耳の病気です。
人は受容出来る最大音量が決まっており(個人差はある)、それよりも大きな音を聴いた場合、内耳に傷が付きます。
結果、ある特定の周波数の音を聞き取ることのできなくなる”難聴”の状態に陥ります。
内耳への傷の入り具合で、軽症の人はビタミン剤等を処方されるだけで済みますが、重症の人はステロイド剤を“絶対に”服用することになります。
聴力検査を行うとびっくりしましたが、4,000Hzの周波数帯が両耳大きく聞こえが悪くなっており(僕の場合、50db程度まで落ちていました。)、「これは典型的な音響外傷だね」と言われてしまいました…。
ちなみに4,000Hzの音域は音楽の高音域に該当し、会話での周波数帯は1,000-2,000Hzです。こちらに異常はありませんでした。
音響外傷はひどい場合、めまいの症状が出ることも
僕が感じたライブ中のふらつき。
これが疲れからなのか音響外傷からなのかは分かりません。
しかし、内耳の近くにある耳石器(耳石とは人の平衡感覚を保つための石で、これが損傷したりずれると体がフラついたりめまいがする。メニエール病に近いです。)まで傷つくと、めまいの症状が表れます。
一度傷ついた内耳に”自発的な”代謝機能は無い。つまり「一生治らない」
聴覚と視覚。人間の感覚で最も重要な五感のうちの2つですが、これらは厄介なことに一度失うと取り戻すことはできません。
なぜなら、皮膚のような代謝機能(自己修復機能)が存在せず、傷ついたらそのままだからです。
特定の周波数帯だけ一生耳が聞こえなくなるのか、はたまた難聴に加えて耳の詰まった感じ・めまいのセットに一生苛まれる可能性もあったと考えると、ゾッとします。
僕は音楽は大好きなので、iPhone7の購入に合わせてSoundPEATSの「Q12」というワイヤレスイヤホンを購入したり、BeatsXを購入したりしています。
が、この音楽を聴く行為も(特にカナル型イヤホンの場合は)注意が必要です。
日々の大きな音を聞くことの積み重ねが、耳を悪くしていくのです。
カナル型のイヤホンを使うよりは、ヘッドホンを利用するのが耳への負担は減ります。
突発性難聴(音響外傷)の治療には「ステロイドが必須」
僕は元々ステロイドがあまり体に合いません。
以前に疲れからくる耳鳴りでステロイドを飲んだ際は、頭痛が出るようになってしまいました。
耳鼻科での問診票にも「ステロイドの服用で副作用が出たことあり」と書きましたが…
耳鼻科の先生「ステロイド飲まないと回復しないよ〜」
と言われ、一生耳が聞こえなくなるのと少し体調が悪くなるのでは、背に腹は代えられませんでした。
現在服用を初めて数日ですが、すでに耳鳴りは消え、耳の詰まった感じも無くなっています。(幸いなことにステロイドによる体調の不調はありませんが、ステロイドを服用中は免疫力が下がるため、風邪をひきました。)
耳鼻科に明日再検査に行きますが、聴力が戻っていることを信じています…。
※12/7追記
耳鼻科で測定してもらった結果、無事聴力戻っていました!!
神に感謝!!!!
ステロイドのせいで絶賛風邪ひいて薬もらったけどね!!!!!
ライブに頻繁に行く人、難聴になる前に必ず”ライブ用の耳栓“を買おう!!
僕もX JAPANの最期の時までファンだし、一生のファンです。
ライブに行くことは今後もあります。
出演者や会場設営の方達は、我々の耳を守ってはくれません。
自分の将来の聴力を失わないためにも(年をとったら聞こえが悪くなるものですが、確実にその時期が早まります)、自衛出来る部分は絶対にやっておくべきです。
そして、もしこの記事を読んで心当たりがある方は、今すぐ耳鼻科に行きましょう。
耳詰まりや耳鳴りが1週間治らない続いている場合、そのまま一生聴力を失います。
ライブに耳栓!?なんて思う方もいると思いますが、目立ちにくいタイプのものが多いですので、ぜひ一度ライブやフェスの際にお手元に忍ばせておいてください。
Amazonでベストセラーの耳栓「CRESCENDO クレッシェンド イヤープロテクター Music ライブ用」
この耳栓、僕もすぐにポチって届きましたが、大きさを2段階で選べて柔らかさも適度で、これを今後のライブでも使用することを決めました。
入れ物も小さく、スタイリッシュなのでライブに持ち込むときも変な目で見られなさそうです。
それに、ライブ会場が暗くなれば周りの人に耳栓のことなんて何とも思われませんし、小さいので見えません。
一緒に行く友人にだけ、ことわっておけばそれで良いのです。
耳が聞こえなくなって補聴器を一生付けることになるのか、少しの間だけ我慢するのか(むしろ普通に音楽を綺麗に音割れせずに聞けるので、良いと思います。)。
どちらにするかは、言うまでも無いですよね?