広告運用をしていて、一番怖いのが予算関係。
月末に予算を追加するなんて言われたら使いきれるか心配しますし、月末に予算がショートして件数を獲得できなかったなんて時には月次の締まったレポートをクライアントに渡す時に胃が痛みます。
今回は、Google AdWordsで行える予算関係の設定内容についておさらいするのと共に、月予算をどうすればできるだけキッチリ想定通りに使い切ることができるか、検討しました。
参考:https://support.google.com/adwords/answer/2404248?hl=ja&ref_topic=3121773
Google AdWordsの予算設定は「標準の広告配信」と「広告配信の集中化」の2種類
「標準の広告配信」はデフォルト設定になっている、Google推奨の設定方法
基本的にAdWordsでの予算設定は”平均の日予算”を設定することで、その予算に達したら配信が停止する仕組みになっています。
ヘルプにも書いてありますが、必ずしも設定した”平均の日予算”ぴったりでコスト費消が止まる訳ではなく、少し上下します。
「標準の広告配信」の場合、1日(午前12:00~午後11:59)を通して、均等に予算を使うように配分されます。
これにより、日予算を早いうちに使い切ることによる配信機会の損失を防ぐことができます。
しかし、このままだとコンバージョンの確率の低い夜間にも日中と同様に広告が配信されてしまうというデメリットもあります。
「広告配信の集中化」は1日の予算をできるだけ早く使い切りたい時に利用する設定方法
例えば、運用サイトがキャンペーンを打っていて、とにかく多くのユーザーに広告配信を行ってCVに繋げたいというケースの場合、日予算の範囲内で際限なく予算を費消してくれる「広告配信の集中化」という設定が良いでしょう。
しかし、多くのサイトの場合、通常の運用時にこの設定を利用する機会は少ないかもしれません。
ベストな設定は「標準の広告配信」かつ広告のスケジュールで調整する
上記2種類の設定に関して、どちらもメリット・デメリットが存在します。
が、多くのAdWordsアカウント運用者にとって行いたい設定は「標準の広告配信」でしょう。
この配信方法で、CVRの低そうな時間帯の入札を弱めて配信ができればいいのに…という要望を叶えるために、Google AdWordsには広告の配信スケジュールを設定することができます。
【Google AdWords】コンバージョンオプティマイザーと入札戦略の違いとは
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広告スケジュールの設定で、日予算を変更することなく、1時間毎に配信有無の設定や各時間帯での入札単価調整を行うことができる
これでデメリット部分は払拭できます。(最初は全時間均等に配信する必要がありますが、実績を見て配信時間と時間帯入札調整を行えば良いのです。)
ちなみに、予算設定はキャンペーン単位で行えるため、セール時等の運用だけ別キャンペーンを作る…なんて手もありますが、現実的では無いですね。
与えられた月予算で成果を最大化したいなら、Google AdWordsの機能に頼らない方がいい(運用上級者向け)
ここから先は運用上級者のみのお話になりますが、上記運用の場合、実際に配信コストが日別で適切な数値となっているのか判断する術がありません。
本来であれば、前年度の実績等を踏まえて日毎のコストを算出し、それを元に日予算を設定すべきです。
さらには、数時間おきに予算の費消状況を確認し、都度入札の調整を行うのがベストです。
この際、「広告配信の集中化」で設定し、日予算の上限を使い切れない数値にすればAdWordsに頼らない手運用での予算費消が可能となります。(もちろん、時間毎のコスト費消状況を確認するためのモニタリングが必要になります。)
どうやって日予算を決めるかは、各サイト毎に特性があると思うので難しいですが、日々の進捗を見て決めるのが一般的です。
最終的には”土下座“するしかなくなる。
焼き土下座とか笑って言っていられればいいですが、クライアントから契約を切られたら自分の首が飛んだようなものです。
そうならないように、日次で配信レポートをクライアントと確認して、アラートをお互いあげられる仕組みを作っておきましょう。
クライアントとの報・連・相は、お互いのために大切ですよ!