【Google AdWords】CO(入札戦略)が自動入札ツールに勝る時が来る?クロスデバイスの可能性とは

2018年9月21日ウェブマーケティングAdWords,CO,Conversion,Google,Optimizer,クロスデバイス,デバイス,自動入札

Googleの入札戦略、皆さん導入していますか?

CO = Conversion Optimizerと呼ばれる自動入札戦略のことですが、媒体側に実装されているため外部の自動入札ツールとの比較をどうしようか考えるのが悩ましいところでしょうか。

精緻に判断しようにも、自動入札の仕組み(裏側のアルゴリズム)が異なるため、難しいところが大きいです。

一旦、Google AdWordsのアップデート内容を理解しましょう。

クロスデバイスは広告配信の効率を最大限高める夢の仕様

ネット広告の効果を最大限高める施策、リマーケティングの次に来るであろう「クロスデバイス」

GoogleのRLSA(Remarketing Lists for Search Ads) = 検索広告用リマーケティングリストの可能性について説明しました。

リマーケティングの手法が出るまでは、ユーザーをモチベーション順に入札差配を行うことはできず、マスに向けて同じ配信を行うしかありませんでした。

それが、リマーケティングリストの登場により、URL階層でアクセスしてきたユーザーのマークを貯められるようになり、より深い詳細ページまで閲覧した購入モチベーションの高いユーザーには入札を強化するといった手法が取れるようになりました。

しかし、リマーケティングには限界があります。

別デバイス・ブラウザからのアクセスはリマーケティングの対象にならない

現状のリマーケティングリストでは、PCからアクセスしたユーザーのマークを貯めても、スマホからの初回アクセスに適用することができませんでした。

別デバイスですから、リマーケティングで追うことができないのです。

でも、本来的には同一人物のアクセスなのですから、当然ターゲティングしておくべき存在です。

それを可能にしたのが、今回の「デバイスをまたいだユーザーのコンバージョン」の指標の追加です。

Googleアカウントに紐付いたPC,スマホ,タブレット等のコンバージョンを追えるように!

PCのブラウザでchromeを利用しているユーザーは多いと思います。

スマホではiPhoneだとSafariが圧倒的でしょうか。Androidスマホであれば、Chromeを利用している方が大半だと思います。

各デバイスにおいて、閲覧しているブラウザでGoogleアカウントにログインしている状態であれば、自動的に両者のコンバージョンを同一ユーザーによるものと判別することが可能になったという仕組みです。

デバイスをまたいだコンバージョン、クロスデバイスの真価は自動入札戦略(Bid Strategy)で発揮される!

Googleの自動入札戦略の精度がさらに高まる?

今回のアップデートにより、デバイスをまたいだコンバージョンを自動入札戦略の指標に追加できるようになりました。

これにより、これまでは追えていなかった別デバイスのコンバージョンも入札戦略に加味することができるようになり、精度がより高まったと言えるでしょう。

(Google 自動入札戦略 COについて:https://support.google.com/adwords/answer/2390311?hl=ja)

いずれは「デバイスをまたいだコンバージョン」でリマーケティングリストの作成ができるようになるのでは?

Googleのアップデートのロードマップがどうなっているかは知りませんが、現状のCVユーザーに追加して、いずれはデバイスをまたいだコンバージョンを選択できるようになると考えています。

どう考えても、リマーケティングの効果が増すと考えており、Google側もアップデートするのは時間の問題と考えていいでしょう。

クロスデバイスでのターゲティングにより、CookieによるリマーケティングからカスタムオーディエンスによるOne to Oneへ

ついにGoogleに風穴を開けそうなFacebook

こちらの記事にもある通り、FacebookはAtlasというCookieに依存しないマーケティングツールをMicrosoftから買収し、Googleに猛追しようとしています。

カスタムオーディエンスという言葉は聞きなれない方が多いと思いますが、Facebookがなぜあれほどの時価総額に伸びたかを説明するのに最適なキーワードです。

Facebookの持っている情報は粒度が細かく確度も高いため、広告配信するなら最適な環境

皆さんもFacebookに登録していれば分かるはずです。

Googleはキーワード単位で広告出稿が決まりますが、Facebookの場合私たちの年齢や職歴、学歴、趣味、嗜好、滞在場所といった様々な情報を持っており、これらの情報を元にGoogleより的確な広告配信が出来ることは誰が見ても明らかです。

個人と紐付いたこれらの情報は、企業にとっては喉から手が出るほど欲しいものです。

さらに、Googleはユーザーの動きをCookieという古い技術で取得しているが故に、別ブラウザや別デバイスでのコンバージョンを追えなかったのです。

それでも、検索クエリ(キーワード)の情報には人の欲求がそこそこ表れているという現実のおかげで、Googleのビジネスモデルを揺るがすものはこれまで出てきませんでした。

しかし、PCだけだった時代からスマホやタブレット、ゆくゆくはIoTの時代になるにつれ、デバイス間をまたいでユーザーを追えないことが致命的になりつつあるのです。

(テレビのCMがPCの登場により終わると思っていましたが、IoTによりむしろ効果的になるかもしれませんね。)

全てのデバイス・ブラウザを繋ぎ、One to One (一人一人)に広告配信を行う技術を持ったプラットフォームが覇権を握るのです。

上記のように、FacebookはFacebookIDにより複数デバイス・ブラウザで統一してターゲティングできます。

しかし、今回のGoogleのアップデートによりFacebookがどのように動くのか、気になるところです。