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広告の成果は本当にラストタッチで良いの?アトリビューション分析が救世主となる未来はくるのか

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広告運用者の皆さん、こんにちは。

普段、皆さんが追っているCV(=成果)はラストタッチ(CVする直前にユーザーが触れた広告にCVをカウントする方法)であるケースが多いと思います。

Google AdWordsで限られた予算内でCVを最大化するためのポイント

ですが、果たしてその評価方法は正しいのでしょうか?

マーケターとして成果を追い求めるのであれば、事業に対する適切な評価設計まで行なって初めて1段階上に登ったと言えます。

ラストタッチ至上主義“の危うさについて、考えてみました。

目次

ラストタッチとファーストタッチの考え方とは

上に出てくるラストタッチについて、簡単な図を用いて説明します。(アドテク業界だと”後勝ち”と言います。ファーストタッチはその逆で”先勝ち”と呼ばれます。)

上記のように、ユーザーがCVするまでには色々な遷移が考えられます。

ラストタッチの場合「CVする直前に触れた媒体に対してカウントする」という考え方のため、上のどの遷移でもディスプレイ広告の成果になります

しかし、上図のように一番左の例で最初に触れた(ファーストタッチ)広告であるリスティング広告は、コストだけ発生する無駄な広告配信だったのでしょうか?

もしかしたら、リスティング広告はCV目的では無い認知度を高めるための広告だったかもしれません。(図を作ってから思いましたが、リスティング広告とディスプレイ広告を逆にすれば良かった…w)

このラストタッチの実績だけを見て「リスティングはCV数が少ないし、ディスプレイ広告に予算を多めに配分しよう」という判断を行うと、機会損失を生んでいる可能性もあり、重大な投資判断のミスになりかねません。(しかも厄介なのが、社内で誰もこの過ちに気付くことができません。)

ラストタッチを成果としてカウントするのが本当に正しいかは、正直誰も分からないが故に”見えない機会損失“を生みかねないのです。

それぞれのユーザーの接触に重み付けをして評価するのが「アトリビューション分析

このようなラストタッチのみのCV計測による”目に見えない機会損失“を生むことは、広告主だけでなくGoogleやYahoo!といったプラットフォーマーにとっても不利益が生じます。

そこで出てきた手法がユーザーの各接触に対して重み付けを行なって評価を行う「アトリビューション分析」の登場です。

先ほどの例ではディスプレイ広告のみにCVが計測されていたのが、それぞれ重み付けされてCV数を計測すれば、どこにコストを配分すれば良いのか数値化することができます。

この機能、Google AnalyticsやAdobeのSyteCatalystで設定することは可能(参考:https://support.google.com/analytics/answer/1662518?hl=ja)ですが、一つ問題点もあります。

KPI設定が非常に難しい(設定するのも、設定したKPIを周りに理解してもらうのも)

上記例は極端ですが、「SEOにCVの重み付け付与して良いの?」とか「そもそもラストタッチとか含めた重み付けってどうするのが良いの?」と、自分でKPI設定するのを想像してみると難しいのが容易に分かり、ましてや周りに理解してもらうのは相当ハードルが高いはず。

また、分析自体も係数が増えることになるのでより難しくなり、施策に落とし込む時に途中の遷移まで考え出すと訳が分かりません。

アトリビューション分析はまだまだハードルの高い分析方法ではありますが、広告配信を最適化するという意味では避けては通れない評価設計だと考えています。

Googleや計測ツールの機能のアップデートに期待しますが、自分の追っている数値が本当に正しいのか?は常に持っておくべき考え方と言えるでしょう。

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