なぜVineはInstagramやSnapchatになれなかったか-Twitterが6秒動画のVineのサービス終了を発表
6秒動画により、動画市場を切り開いたパイオニアとも言える「Vine」ですが、買収元のTwitterの事業再編に伴い、サービス閉鎖が発表されました。
新興SNSとして有名なのは、InstagramやSnapchatかなと思いますが、両者は順調に成長しているのに対してなぜVineはユーザー数が鈍化してしまったか。
僕なりの考えをまとめます。
目次
収益化の見込みが立たなかったVine
Vineが致命的だったのは、収益化の見込みが立たなかったこと
Vineは6秒動画メディアということもあり、それ以外の広告クリエイティブの規格を広告主に提供することが難しい状況だったと思われます。
一方、広告主側はコンテンツ投稿と広告の投稿でフォーマットが同じであれば、無料でコンテンツを配信しようとするのが普通です。
わざわざ媒体社にマージンを抜かれる必要がありません。
となると、収益化を行うには「ファンの獲得」という1点に絞ることしか出来ず、ユーザーのターゲティングも精度が低いため広告媒体として成り立たなかったというのが一番の要因でしょう。
親会社のTwitterは業績不振に喘いでおり、一時期は2億ユーザーを誇った動画メディアも、閉鎖の憂き目に合うこととなりました。
Instagram、Snapchatが莫大な広告収益を稼げる訳
画像×SNSは広告(特にEC系)と相性が非常に良い
Instagramはハイクオリティな画像・動画投稿に特化した、そしてSnapchatは投稿した画像・動画が24時間で消えてしまうという特徴を持っています。
両者共に掲載できる広告は「ディスプレイ広告」と呼ばれるもので、バナー画像とテキストのセットで表示されます。
それが、ユーザーからすると投稿の雰囲気を乱さないためにクリック率(CTR=クリックされる割合)が高く、広告主にとってもユーザーにとってもwin-winなプラットフォームになっているのです。
そのため、ユーザーも広告主も離れていかないため、持続的な成長を続けられたのです。
現在のTwitterは、ユーザー数の拡大に専ら苦戦している状況ですが、それを打開するためにどんな機能を追加してくるのか、楽しみです。