安いパソコンでどこまで出来る?
ついこの間、ドン・キホーテが2万円パソコンの新バージョンを発表しました。ディスプレイも大きめで解像度も高いかなりしっかりした中身に見える機種です。
でもお値段は有名メーカー製の主流機の1/4とか1/5。
この違いってなんでしょう?
今回はパソコンのこの辺りの謎の一部を覗いてみます。
ちなみにざっくりと安いパソコンで出来ることをまとめてみるとこんな感じです。
- 普通のことは割と出来る
- 少し使いこなしと割り切りが必要
安いのにも理由がある
基本的にお値段が安いパソコンは「スペック」という言葉でまとめられるパソコンの「基本機能」や「性能」が抑えられています。
搭載しているWindowsなどが動くギリギリの水準になっている機種もありますね。
例えば上でちょっと例に出したドン・キホーテの2万円パソコンでは、パソコンの心臓部のCPUにはインテルの「タブレット向け」の製品が使われています。
昔のデスクトップパソコン向けのPentium 3とかPentium 4といった名前のCPUよりは高性能ですが、今の最新の高性能デスクトップパソコンやノートパソコンのCPUと比べるとだいぶパワーに差があります。
最新のミドルレンジのスマートフォンのCPUと同レベルぐらいでしょうか。
その代わりと言ってはなんですが、ものすごく消費電力が少なくてバッテリーだけで長い時間動いてくれるのは大きなメリットです。
メインメモリのほうは4GBでこれもかなりシェイプアップした容量。データなどを保存しておくSSDも32GBと最低限の容量になっています。
こういったところを抑えることで価格を抑える努力をしている訳です。
何でも1台で出来る訳ではない
こういったお値段が安くて性能が控えめなパソコンはそれ1台で何でもこなせてしまう機種ではない、と言うところには注意が必要です。
今の高性能パソコンを持ってしても重たい作業、例えばゲーム動画の生中継、動画のエンコード、高画素のデジカメの写真の編集などといった作業には向いていません。
その代わりオフィスソフトを使って文書を作る、ネットであちこちのサイトを閲覧する、ネット動画を視聴する、といった程度の、今のパソコンにとって軽い作業なら全く問題なくこなせるだけの性能も持っています。
普通は前者の重たい作業をするユーザーの方がずっと少ないと思いますから、一般的なパソコンの使い方の範囲ではとても実用性が高いパソコンとも言えますね。
本体のお値段が安いのでコスパも最高です。消費電力が小さいからランニングコストもとても安くて済みますし。
使い方に工夫も必要
主に内蔵しているSSDの容量が小さいことが要因になりますが、データをどんどんダウロードしてきてパソコンに貯めていくとあっという間に容量を使い切ってしまいます。
Windows 10などでは結構短い間隔で大規模な更新が行なわれていますので、そういったときに内蔵しているSSDの空き容量が足りなくて更新に失敗してしまう、といったトラブルも起きやすくなります。
なのでデータは大容量のSDカードを買ってそちらに入れるとか、自宅では外付けハードディスクを用意してそちらを活用するとか、こういったユーザーの「使いこなし」が大事になるのが低価格パソコンである、と考えた方が何かと安全です。
あとはクラウドストレージを有効利用するのも低価格パソコン活用術の一つですね。
オフィスソフトはマイクロソフトのOffice365を使ってる、なんてユーザーは一緒についてくるOneDriveの1TB・1年利用権を活用しない手はありません。
最初に取り上げたドン・キホーテの2万円パソコンもこの辺りの事情を分った上で「使いこなせば」、2万円というお値段をずっと上回る便利さを発揮してくれるはずです。
ゲームも軽いものなら3Dものでもある程度動かせますしね。