広告配信のLTVとは?マーケティングで大事な顧客生涯価値の意味と計算方法をまとめ

2018年9月21日ウェブマーケティングLTVとは,マーケティング,広告,意味,計算方法,配信,顧客生涯価値

リスティング広告といったネット広告での配信を行っている場合、あまり「LTV」という言葉を気にしている人はいないかもしれません。

確かに、SEM担当者のまず第一にやるべき仕事はサービスへの新規利用者を連れてくることです。

ですがウェブサービス全体の成長という観点で見た時に、アドテク担当者がただユーザーを連れて来れば良い時代は終わったと思っていますし、群雄割拠の今はそんなサービスの生き残りは難しいのでは無いでしょうか。

改めて、広告配信におけるLTVとは?について見直し、その意味と計算方法を自戒の意味も込めてまとめてみます。

マーケティング観点でよく語られるLTV(顧客生涯価値)が差す意味とは?

LTV = Life Time Value = 顧客生涯価値・・・1ユーザーがサービスやブランドに費やす価値の総量から、そのユーザーにかかった費用を引いたもの

出来るだけ噛み砕いて書いたつもりなんだけど、俺も自分で言っていてよく分からんw

重要なのは、LTVとは企業(ブランド)と1ユーザー間で生じるものであるということです。

ですが広告におけるLTVは(広告でなくてもそうですが)、複数のユーザーの合計値で見るしかありません。

ここに、マーケターがLTVを肌感覚で掴めない原因があると思っています。

本来はLTVを高めるための施策は1ユーザー毎に異なるはずであり、それが最適であることは確かなのだが、運用上難しいが故に見て見ぬ振りをしてしまう

最近「ビッグデータ」という言葉が盛り上がっているのには訳があります。

これまで上記運用上の理由から、1ユーザー毎にLTVを高める施策を日々行うのは限界がありました。

ですが、顧客データを元に機械学習を用いてモデリングを行い、最適なレコメンドエンジンを開発しているサービスは多くありますし、それが実際にユーザーの離脱を防いでいるのです。

だからデータサイエンティストは今、脚光を浴びているのです。(人工知能に取って代わられようとしていますが…)

メルマガとかアプリのプッシュ通知とかのCRM施策は、LTVを高める施策の1つではありますが、過剰であるが故に嫌われてしまうサービスもあります。

先日登場したFacebook Messanger BotもCRM施策の先駆けになると見ていますが、それも同様のジレンマを抱えていることに変わりは無いのです。

広告配信におけるLTV(顧客生涯価値)が差す意味とは?

では、SEM担当者から見たLTVって何だろう?と考えた時、極めてシンプルに考えることができます。

広告配信のLTV最大化とは「特定期間の1ユーザーのCV数最大化」である

ネット広告には予算とCV数から効率という観点が入ってきます。

予算は期間が決まっているのが普通ですし、アド担当者がLTVのレバーとして関与できるのは「どんなユーザーをいつまでに連れてくるか」だけなので、特定期間に絞って良いのです。

広告配信におけるLTVの計算方法は「LTV = (特定期間の)ユーザーのCV回数(リピート数) × 単価 – 広告コスト

例えば、年間で同じユーザーが何回CVしたかというのが、LTVとして見るべき指標となります。

一般的にLTVとは「LTV(顧客生涯価値)=年間取引額×収益率×継続年数(滞在期間)」で計算されますが、広告配信で取引額を考えようにもユーザー毎の購入商品が異なるので見ても施策に落とし込みにくいです。

簡単な話、アド担当者であればリピート率を見ていればサービスのLTVのモニタリングはできるという訳です。(単価を下げる・広告コストを下げるでも良いのですが、本質的ではありません。)

アド担当者がサービス利用者のLTVを高めるには「質の高いユーザーを連れてくること

広告というのは一般的に嫌われているものです。

僕も鬱陶しいメルマガは拒否していますし、アプリのプッシュ通知もオフにしています。

質の高いユーザーを連れてくるために訴求内容に矛盾があってはユーザーの信用失墜に繋がりますし、広告を当てる必要のないユーザーには広告を出さない仕組みも導入すべきでしょう。

自分の配信している広告がユーザーに対してどういう反応を持たれるか。

それを常にマーケターは考えるべきですし、ユーザー目線の広告配信を行っていれば、ユーザーが離反することも少なくなるはずです。

とかくマーケターは効果の良い施策を打ちたがります。

しかしユーザーの感じ方は多様で、小さな綻びからLTVを損なってサービス全体が伸びないという事態に陥っていないか、自分の施策を見直す時も必要なのです。