Instagram(インスタグラム)が60秒動画の投稿を可能にした理由をマーケティング目線で考える
Instagram(インスタグラム)が60秒動画の投稿を可能にすると発表して1週間ほどが経ちました。
僕は普段Instagramは利用しませんが、日本でも爆発的な勢いでユーザー数を伸ばしています。
Facebookに買収されていることでも話題になるサービスですが、昨年に広告機能を設けて収益化を図った一環として動画分野の強化も進めてきています。
また、つい先日にはタイムラインの表示順を時系列順から興味関心順に変更するという大きなアップデートを発表したばかり。
この動画の長尺化の背景にある理由をマーケター目線で思うところを書きます。
目次
Instagram(インスタグラム)の60秒動画導入の一番の理由は「動画広告の親和性を高めるため」
現在Instagramでは動画広告の配信(最大30秒)が可能です。
が、一般投稿では15秒しか動画投稿ができません。
これまでのInstagram(インスタグラム)では投稿より広告の方が長いというあべこべな状態だった
なぜか投稿動画の時間の方が短く設定されているという変な状態で、ユーザーもあまり広告には良い顔をしている人が少ないです。
Instagramに投稿するユーザーは写真や動画のクリエイティビティーを大切にする人が多く、それを阻害するような広告が出る(フォローしていないのにタイムラインに出現する)のが、ユーザビリティーを損ねていると受け取られています。
動画(広告)市場は右肩上がりで急成長中。が、Instagram(インスタグラム)の空気感を壊すことになるのでは?
マーケター的に言うと、新しい広告配信面に関してはテストしてみるのが筋ですし、効率の良い配信面を逃すことは失策です。
Instagramの場合、特にファッションブランド等の広告配信で極めて効率良く配信出来る(ユーザーに広告であると感じさせずに商品を想起・購入に繋げられる)面なので、見過ごす訳にいきません。
ですが、ユーザー目線で言うと自分のフォローしているユーザーのクリエイティブに富んだ写真や動画をタイムラインで次々と見ていき、良いと思ったものにはダブルタップでいいね!が押せる軽快感が好きな人が多いはず。
6秒という短編動画にフォーカスしてサービスを爆発的に拡大したvineのように、Instagramも長尺の動画はユーザー目線で言うと合わないのでは無いかなぁという印象を持っています。
広告配信的には正解でも、ユーザー目線的にはコンテンツの無駄な肥大に繋がりかねない、ギリギリのラインとして「60秒」を提示してきた
これが、僕の考えるInstagram運営が描いた筋書きです。
※まぁ何にせよ、YouTubeの動画広告(TrueView)より圧倒的に効率が良いだろうと予想されるのは明らかなので、まだまだ安泰だと思いますが。